【イラストエッセイ】
前回の旅行記でも書いたのですが、先日は縄文時代の遺跡と、そこからの出土品である土器や土偶を、遺跡に近接する博物館で見学して来ました。
博物館でメイン展示である国宝の土偶についての解説を読み、また家に帰ってからもネットで調べるうちに、私は次第に土偶という存在に惹かれる様になりました。
土偶は、最初多くが女性型で作られていたが、のちに精霊のような中性型も増えて行った。
また、故意に破壊された形で出土するケースが多い事から、死と再生が永遠性に転化することが、縄文時代の日本人共通の心性であると考えられた。
学生時代に受けた歴史の授業から、単なる儀式の道具、また古墳の中に入れられる装飾品のような存在と思っていた土偶ですが、何千年という時を超え生と死に対するある種の共通の認識を、日本人が脈々と受け継いで来ていたことに不思議な感動を覚えました。
今回見学した中空土偶は中が空で、股間に紐のような模様があったことから、紐=へその緒で、女性の身体を表している様にも思えました。(※個人的な解釈です)空洞→命、時間や宇宙の広がりのように考えてブログのイラストを描いたのですが、完成してみると着ぐるみの中で安心している人の様にも見えてきますね。
私たちがぬいぐるみを抱きかかえると何となく安心するように、古代の人々も土偶の丸っこくどこかユーモラスな姿に安心感を抱いていたのかもしれません。
と、かなり飛躍してしまいましたが。。(^^;
調べれば調べるほどはまりそうな土偶。これからも博物館で見学する機会があれば、チェックしてみたいと思います。